税理士士試験はシャープペンシルや鉛筆など消せる筆記具の使用は禁じられています。ですので、多くの受験生にとって筆記具の選択肢は、ボールペンか万年筆となります。
ボールペンが廉価で手に入ることにより多くの税理士試験の受験生はボールペンを用いて受験する方が多いのではないでしょうか?
私自身は、税理士試験のときは計算問題はボールペンを利用し、理論問題の時は万年筆を利用していました。
いまや触れる機会が少ない万年筆。なぜ、税理士試験において万年筆がおすすめなのか紹介していきます。
なぜ、税理士試験に万年筆がおすすめなのか?
使えば使うほどあなたの手に馴染んでいく
一般的に道具というものは新品がベストな状態です。
使っていくうちにだんだんと劣化していくものですが、万年筆はペンポイントが自分の握り方や書き方に合わせて形が作られていき、軸の素材や形状が手にフィットしていきます。
長年使い込めば使い込むほど、自分だけの手放せない大事な1本となります。
ですので、税理士試験における理論を書けば書くほど、あなたの知識になるだけでなく、万年筆もあなた仕立ての筆記具となるのです。
私の場合、計算問題の時はボールペンを利用していましたが、理論問題の暗記や練習の時は筆圧が強いため、手首が腱鞘炎に近い状態となっていました。
万年筆を使うようになってからは、ペン先を紙の上に軽く触れさせるだけでインクが湧いてくるため、勉強時のストレスはだいぶ軽減されました。
万年筆はあなたの努力の証となる
税理士士試験はシャープペンシルや鉛筆など消せる筆記具の使用は禁じられています。ですので、多くの受験生にとって筆記具の選択肢は、ボールペンとなります。
いまやボールペンは非常に廉価なため、使い捨ての筆記具となっています。インクが無くなれば新品に取り換えるの繰り返し。正直、税理士試験の受験生にとってボールペンに思い入れがある人はほとんどいないでしょう(いる方がいたら申し訳ありません・・・)。
しかしながら、万年筆は上述のとおり、使えば使うほどあなたには欠かすことのできない筆記具となります。決して使い捨てになることはありません。
私自身がそうですが、税理士資格を取得した後、万年筆を見ると受験生の時の苦労や努力を思い出すことがあります。
万年筆はただの筆記具ではなくあなたの努力の証をとなる思い出の品となる可能性があるのです。
税理士試験用の万年筆を選ぶ4つのポイント
持った感触とバランス
当然ですが、万年筆は文字を書く道具です。
ボールペン等とは違い、万年筆には書きたい気持ちを刺激するデザイン性があり、大事にしたいと思える万年筆を選ぶことが大事です。
しかしながら、見た目がかっこよくても、色が綺麗でも、実際に握ってみた感触の好みが合わなければ本末転倒です。
実際に握るときは、万年筆のそれぞれで異なる重心の位置を意識するようにしましょう。例えば、キャップを万年筆の尻軸に付けるか付けないかで重心は大きく変化します。
これに関しては、手の大きさ、好みでどの万年筆を選ぶかの正解はありません。
持った感触やフィーリング、そして実際の書き味が万年筆を選ぶときの最大のポイントとなります。
一度、手に入れたら長年お付き合いする万年筆。あなたに合った万年筆を選ぶようにしましょう。
ペン先を金ペン先にするかスチールペン先にするか
万年筆の最大の魅力といえば、金ペン先といっても過言ではないでしょう。実は、金ペン先には独特の柔軟さはありつつも、廉価なスチールペン先と金ペン先での基本的な機能に大きな違いはありません。
しかし、万年筆を一生ものとして選ぶのであれば、金ペン先を選ぶようにしましょう。なぜなら、金であるからこそ腐食に強く、弾力があることからちょっとした曲がりや調整などはかなり対応しやすい特徴があるからです。
国産の万年筆であれば、約1万円からでも良品の金ペン先の万年筆を手に入れることができます。
一方で、スチールペン先には独特なかちっとした硬さがあり、この書き味を好むユーザーも多くいます。
私個人としては、筆圧が強いため、しなやかさのある金ペン先の万年筆の方が合っている気がします。
ペン先の字幅で選ぼう 税理士試験用途ならおすすめはFかEF(極細字)
万年筆のペン先は、大きく分けるとF(細字)、M(中字)、太字(B)の3種類が基本となります。メーカーのなかには、Fよりも細いEFやBよりも太いBBを揃えています。
万年筆においては字幅に厳密な規格があるわけではなく、実際に海外製と国産の同じFで筆記してみると字幅に結構な違いがあります。一般的には海外ブランドのペンポイントは国産よりも太い傾向にあります。
参考として、私が税理士試験において実際に使用した万年筆(ペリカン スーベレーン EF)の字幅がこちらになります(ZEBRAのSARARA CLIP0.5との比較)。
もし、税理士試験を目的に万年筆を選ぶのであれば、FまたはEFをお勧めします。
写真で確認していただくとわかるように、ペリカンのEFはボールペンの0.5の字幅に近いです。もちろん、個人差はありますが、税理士試験における理論がある科目においては、定められた枠に文字をぎっしり書いていきますので、Bなどの太文字は不向きと考えられます。
また、数字を太文字で書いてしまうと後から数字を読み間違えて計算してしまうリスクがあります。
インクの吸入方式で選ぶ 理論を書いて覚えるなら吸入式がおすすめ
万年筆インクの補充は、ボトルからの吸入か、カートリッジインクの交換、そして、その両方に対応している両用式の3方式があります。
ボトルインクの特徴は、インクの色がとても多く揃っていることです。また、筆記する文字量が多い場合は、ボトルインクの方がランニングコストは安くなります。
また、吸入式の多くの万年筆は一度に吸入できるインクの量がカートリッジ式に比べ多いです。ボトルインクからの吸入する作業は少し手間がかかりますが、慣れてしまえば2分もかかりません。
一方のカートリッジインクはインクの交換や予備の携帯がとても簡単でスマートにできます。ランニングコストは高くなりますが、それを上回るだけの簡便さがあります。
税理士試験用での万年筆であれば、ボトルからの吸入方式がおすすめです。なぜなら、税理士試験においては筆記する文字量はかなりあります。
日ごろの理論練習におけるインク量の消費を考えるとランニングコストが低い吸入式を選択するのがベストです。また、カートリッジ式に比べ吸入式の方が多く吸入できるため、交換の手間が省けるからです。
個人的な経験談からいうと、一日のインク量の消費や交換頻度が自分の勉強量と比例するわけですから、モチベーションの維持にもつながりました(完全なる自己満足ですが・・・)。
1万円で始める!国産の初めての金ペン万年筆 おすすめ3選
PILOT CUSUTOM 74 (パイロット カスタム74)
日本を代表する筆記具メーカーのパイロットが、創業74周年の1992年に発売したスタンダードの万年筆です。
バランスに優れた握りやすい軸で、1万年クラスながらペン先の選択肢が11種類もあります。
PLATINUM #3776 CENTURY(プラチナ万年筆 #3776 センチュリー)
#3776 センチュリーは、富士山の標高3776mにちなんで命名されたプラチナ万年筆のスタンダードシリーズです。
1978年の誕生から改良を繰り返し、2011年9月にフルモデルチェンジし、キャップの気密性が向上し、性能がより安定しました。
SAILOR PROMENADE(セーラー万年筆 プロムナード)
2013年12月に発売開始したセーラー万年筆の新1万円シリーズです。
従来のスタンダードモデルであるプロフィットの1981年発売当初の姿に近づけ、軸はよりストレートに、両端はより丸みを帯びたデザインになっています。
メッキ処理なしの無垢な14金ペン先も特徴です。